カラミざかり考察:飯田里帆には、感情は存在していたのか (ネタばれあり)
「カラミざかり」作中において、
里帆が恋愛にまつわる感情を表に出したと思われるシーンを検証していきます。
一つ目は、「カラミざかり vol.2」における、大学生たちとの肝試しシーン。
↑藤野に手を握られるシーンで、里帆は智乃と同じく赤面しています。
藤野に一目惚れをしている智乃と同じ表情なので、
「ボディタッチをされて照れているだけ」とは言い切れないと思います。
(貴史が同じように手を握っても、里帆はこんな表情しないでしょう…。)
つまり里帆は、少なくとも新山など一般的な感性の女性と同じく、
「イケメンをイケメンだと認識していて、ちゃんとイケメンにときめく」
ということが分かります。
この時点で、
「飯田里帆は性欲だけで無感情」
という意見は成立しないんじゃないでしょうか。
二つ目は、vol3終盤、高成が里帆に告白?にいくシーン
高成はまだ何も告白していませんが、この時点で里帆は赤面しています。
ここからは色んな里帆の感情が想像できます。
①夏祭り以来、久しぶりに高成と会ったから恥ずかしい
②高成と昔「カラんだ」ことを思い出している
など想像できますが、
高成と里帆は毎日学校で会ってることを踏まえると、
流れ的に
③恋の告白をされる可能性に緊張している
が最も有力ではないでしょうか。
もし③だとすれば、
「二人っきりで呼び出される=恋の告白」って認識しているわけで、
それなりに恋愛に対して関心があるってことですよね。
(ちなみにこのシーン、
「高成にワンチャンあったのか?」と気になる方も多いと思いますが、
僕は「なかった」と断言できると思います。
里帆はこのとき藤野との関係に夢中ですし、
そもそも藤野に開発される前ならともかく、開発された以上、
いざ付き合えても、回想シーンに出てきた「優しさが取り柄の彼氏」のように、
高成のテクニックに里帆が性的に満足できず、浮気されてしまうのがオチでしょう…)
余談ですが、里帆は高成の告白を受ける前に、洋服を着替えています。
下はズボンからロングスカートに、
上は部屋着っぽいTシャツから普通のTシャツになっています。
「さすがに部屋着では外には出れない」ってことなんでしょうが、
里帆が自分の容姿に関して、
(一般的な女子と同じで)無頓着ってわけじゃないのが、
こういった部分からも読み取れます。
↑ちなみにvol.2にも似た服装は出てきていましたが、
告白シーンよりスカートが短いです
里帆って地味系女子の印象で、ファッションとかにも無頓着に見えて、ここでもスポーツサンダルを履いたり、普通におしゃれですよね。
里帆は一見カースト低そうな地味女子に見えるため、
高成や読者を「オレでもいけるんじゃ…」と前のめりにさせてしまうところが
罪深い部分です(実際は智乃と仲良いだけあって普通に女子女子してる)
(↑里帆は貴史の家に通うときも、お洒落なミュールサンダルを履いてきていた)
②飯田里帆、恋愛感情に鈍感説
これまで推測してきた中で、
・里帆は一般的な女子と同じく恋愛への関心、知識を持っている
・里帆は一般的な女子と同じく、おしゃれに興味を持っている
ということが見えてきましたが、
「里帆は恋愛ごとに対して実は超鈍感なんじゃ…」というシーンがあります。
上記画像は、
「藤野と密会していることに嫉妬した智乃が里帆をシカトしたシーン」ですが、
実際、vol.3最後の回想シーンで、
「優しさが取り柄の彼氏」
「イケイケの彼氏」
少なくともこの二人の彼氏ができています。
この二人の彼氏は高成と違って、積極的に里帆にアプローチしたのでしょう。
まさに貴史の言葉↓が胸に突き刺さります。
(しかし「イケイケ彼氏」はともかく、
里帆がなぜ「優しさが取り柄の彼氏」に惚れたのか気になる…)
これまで「カラミざかり」を読んできた読者からすると、
里帆にとっての彼氏=セフレと同じだと思う人も多いと思いますが、
里帆は性欲が強すぎるだけで、感性、感情は普通の女子と思われるので、
「普通に恋愛して付き合った」という確率が高いです。
(↑里帆のラインのプロフ画像。普通の女子っぽい趣味が垣間見える)
「カラミざかり番外編 2〜竹内先輩と部室〜」カラー版 前編を読む
「カラミざかり番外編〜貴史と飯田〜 カラー版」を読む(桂あいり先生のあとがき付き)
カラミざかり vol3 カラー版 後編を読む(桂あいり先生のあとがき付き)